社会人の挨拶は名刺交換から
社会人にとって、挨拶がどれほど重要かというのは、既に前述したとおりです。では、社会人にとっての挨拶というのは、普通に言葉と礼だけのものかというと、そうとは限りません。
初対面の相手の場合は、必ず行われる、社会人ならではの挨拶。それは、名刺交換です。名刺交換は、初対面の相手に対して行うビジネスマナーですね。これは単に、個人の挨拶というわけではありません。自分の会社、自分の部署を代表して、という意味合いがあります。その為、名刺交換というのは、普通の挨拶以上に重要なビジネスマナーと言えるでしょう。
その名刺交換ですが、単に名刺を出して相手の名刺を受け取るだけではダメです。しっかりとした交換の仕方というものがあり、それができなければビジネスマナーを守ったとはいえません。
まず、こちらから相手方を訪問する場合は、必ず名刺入れから必要枚数を抜いて、取り出しやすい状態にしておきましょう。次、交換の際はたとえ着席していても必ず立ち上がる。常識と言えば常識ですね。
さらに、名刺を渡す時、もらう時も重要です。ポイントは胸で、渡すのも受け取るのも、胸の高さで行うのが基本です。渡す時は自己紹介をしながら渡し、受け取る時は白紙部を持つようにしましょう。受け取る時には「頂戴致します」などの言葉を発するのが好ましいですね。
名刺交換のポイントは、手間取らない事と、手間取らせない事、そして胸の高さで交換する事です。以前、長野県の元知事が目の前で名刺を折られた事がありました。ああいう事をする者は、たとえどんな事情があろうと、その時点でマナー違反、すなわち社会人失格です。自らの格を下げるだけでなく、所属する会社や団体の格まで下げてしまうので、やめておきましょう。